個人からチームへ、好アクションを循環させる開発行動指針「Project Core Value」(後編)
ココナラでは、多様なバックグラウンドのメンバーが全力でミッション実現に向かうためのチームココナラ流・開発行動指針、「Project Core Value」(以下、PCV)を2022年に策定しました。
前編ではPCV策定・浸透の検討過程を主にお伝えしましたが、
後編では
プロジェクトオーナー
PCV浸透策を企画・実行した1期メンバー
今後さらなる浸透や、PCVを良い状態で維持するための企画・実行を任されている2期メンバー
にそれぞれ登場いただき、どのような浸透策を実施したかや、その反響・効果についてお伝えします!
各メンバーの自己紹介
ーまずは自己紹介からお願いします!
ぺん)竹下です。ぺんぎんが好きなので、ぺんさんと呼ばれています!
プロダクト本部の良い開発ができる組織作りがミッションなのですが、人数も増えてきた今、よりスマートな組織へ成長するために開発スタンスをみんなで考えたいと思い立ったのがちょうど1年前。PCVの発起人です!
関)関川です。プロダクト本部の開発部隊を担っています。生産性を上げていく施策の一環として、ぺんさんと一緒にPCVのプロジェクトオーナーをすることになりました。
譲)飯塚です。普段はフロントエンドグループのチームマネージャーとしてチームやプロジェクトの管理の他、採用面接も行なっています。1期メンバーとして浸透策を企画・実行してきましたが、引き続き2期目も続投となりました!
藤)藤永です。入社2年目くらい、アプリ開発グループでAndroid開発を担当しています。じょーじさんと同じく1期メンバーです。
成)成沢です。デザイングループでUIデザインを担当しています。普段から色々なグループと連携して仕事するなか、PCVは大事だと常々実感しているので、2期メンバーとして頑張っていきたいと思っています!
麗)江口です。ふじさんと同じく、アプリ開発グループ・Android開発が担当です。入社してまだ1年も経っていないのですが、2期メンバーとして活動することになりました。
ポイントは“業務への取り入れやすさ”。PCV浸透のための具体策
ーありがとうございます!業務内容も入社歴も異なるメンバーが集い、PCV浸透のために動いているんですね。
さて、前編のブログでは、予選・本選を経てPCV浸透のための施策が決まったとありました。この浸透策について、内容を具体的に教えてもらえますか?
①Zoom壁紙でPCVを宣言
譲)私たちのチームが提案し、採用されたのは「Zoom壁紙でPCVを宣言」。自分の注力したいPCVを一つ選んでもらい、Zoomの壁紙にして社内のMTGに臨む試みです。
自分の壁紙を選ぶためには、16項目あるPCVを全て理解する必要があるし、宣言することで当事者意識を持つことができる。さらには、MTGするたびにお互いの宣言が目に入るから、自分が宣言したPCV以外を再認識するきっかけにもなります。
みんなで一斉に壁紙を変えることで、ワイワイ楽しめるお祭り感も出せたと思います。“しらけ”が起きないよう、背景画像にはバリエーションを設け、カスタマイズできる楽しみも持たせました!
②気軽に声かけができる「Slackスタンプ」
藤)僕たちのチームからは2案が採用されました。1つめはオリジナルのSlackスタンプを作り、PCVに即したコメントを褒めたり、PCVに即した行動を促したりするというもの。
「ナイス!」などのスタンプは上司に対して気軽に使いづらいかも?と思ったので、感謝を表すスタンプも追加しました。別にそういう空気がある訳ではないんですけどね(笑)。
また、スタンプがついたメッセージを共有するためのBotと専用チャンネルを用意したことで、他のメンバーの良い取り組みを広く知ってもらえるようにしました。どのような行動を取るとスタンプが押されるかが分かると、自分自身にも反映しやすくなりますよね。
③プロジェクト終了後のKPTで自身のPCV体現を振り返り
2つめはココナラでこれまでも取り組んできた、プロジェクト終了後のKPTで、PCVの観点を盛り込んだ振り返りも実施するというもの。これまでKPTの場では仕組み的な改善の議論が中心となっていましたが、ここにPCVの観点から自身のプロジェクトでの行動を振り返り、うまくバリュー体現できた/できなかった経験をそれぞれ上げていきます。
他のメンバーの振り返りも共有されるので、ここでも他メンバーの視点や価値観を自身の改善に活かせるようになっています。
ーPCVを気軽に取り入れられる取り組みとじっくりと考える取り組み、両輪で動くことでより深く浸透しますね!
プロジェクトオーナーのお二人は、どのような観点からこれらの案を採用したのですか?
ぺん)より多くの人の行動が変えられて、且つインパクトが大きいものという観点から選びました。あとは、普段の行動に自然と溶け込むものですね。立ち上げたメンバーだけ熱くなっていても意味がないので、自分事として捉えてもらえて、持続可能な策を選びました。
関)Zoom壁紙案は取り入れるにあたってのハードルの低さが良いですよね。PCVの項目全てを理解した上で自分の一つを選ぶという工程も効果的。また、PCVを行動に移すという点では、通常業務に取り入れやすいSlackスタンプは秀逸な案でしたね。
PCV策定までの道のりを振り返って
ーここまで、まずは1期メンバーにPCVの理解を深めてもらい、浸透策を策定。そして実施まで至りました。この経緯を振り返ってみていかがですか?
関)まず、一期メンバーとPCV推進プロジェクトを進めていく中で、ほとんどのメンバーが今の組織の中でPCVが必要だと感じてくれたのが大きかったと思います。推進メンバーがPCVを前向きに受け取って進めてくれたことで、全社への周知もスピーディーでした。
Zoom壁紙は全社員のうち、8割くらいが設定してくれたらいいなと思っていたのですが、ほぼ全員が壁紙にしてくれました。Slackスタンプも思った以上に活発に使ってくれていて嬉しいですね。
ぺん)Zoomの壁紙は全社員がZoomで集まる全社定例の場で、部長、役員全員が背景を一緒につけて盛り上げたんです。PCVの告知も一斉に告知するだけでなく、各推進メンバーがそれぞれの職種別にチームに合った告知方法を考えて盛り上げてくれました。
ここまでやってきて感じたのは、現場のみんなもPCVのようなものが必要だとうっすら感じていたんだな、ということ。だからPCVを実行に移すことで見えるゴールが受け入れてもらいやすかったんだと思うんです。実際、浸透策実施後にアンケートを取ったら「自分の行動が変わった」「日頃からPCVを意識するようになった」という好意的な意見がすごく多くって。
関)自分の言葉で語ってくれているフリーコメントが多くて驚きましたよね。
ぺん)「こういうのを求めてた!」という気持ちが感じられたよね。それぞれが良い行動をしていたら「それいいね!」と言い合える、とても良い環境が出来てきていると思います。
今回、どのような浸透策でいくかだけでなく、施策をどのタイミングで誰がどんな風に伝えるかまで徹底的にこだわったんです。PCVを上からやらされているとは捉えて欲しくなかったから、現場から推進メンバーを選び、一緒にやろう!というスタンスを大事にしました。
ココナラではバリューの表彰も行なっていますが、みんなからの投票で受賞者が決まる訳ではない。一方、PCVは良い行動をしている人にスポットを当てるのも、称賛するのも現場だから、みんながムーブメントを作って現場に根付いた文化になってほしいと考えていて。現時点では思った以上の成果が出ていると感じています。
現場はPCVをどのように受け止めたのか
ーPCVを受け取る側にもニーズがあったからこそ、スムーズに浸透したんですね。なるちゃんと麗ちゃんは、浸透策を現場のいちメンバーとして受け取った訳ですが、どんな印象を持ちましたか?
成)私は異業種からデザイナーへ転職したのですが、きっちり役割が分かれていた前職のクライアントワークとは仕事のやり方が全然違って、最初の頃は色々苦労しました。ココナラは、いろんなバックグラウンドを抱えた人が入ってくる多様性を重視した組織。だからこそ、私のように苦労された方もいたと思います。
だから「ココナラの開発組織ではこういう振る舞いを大事にしているよ!」と、提示してくれるのはとてもいいなと感じました。入社当時にあったら良かったな(笑)。
あとは“一方的に伝える”のではなく、“行動を変える”まであの手この手で浸透案を打ち出していくPCVチームの積極的な姿勢や、組織長たちが楽しそうにコミットしている姿勢が印象的でしたね。だから、自然と活動を盛り上げたい!という気持ちになり、周りの人に「SlackのPCVスタンプ押そうよ!」って推進メンバーになる前から推進していました。
ぺん)デザインチームは、チーム全員で率先してPCVを盛り上げてくれたよね!デザインチームの飲み会に参加した時、クイズ大会に参加したら内容がPCVで(笑)。
成)新しいメンバーにもっとココナラの文化を知ってもらおう!という趣旨のクイズ大会だったんで、開発組織の指針を端的に紹介できるPCVを勝手に盛り込んでみました(笑)!
ぺん)なるほど。こうやって推進が伝播していくのは嬉しかったですね!
麗)私は前職も開発をやっていたのですが、それでもやはり入社当初はどう動けば良いか悩みました。そんな入って間もない頃にPCVが始まって、最初は新しい取り組みがスタートするんだな、くらいの印象でした。
どの浸透策もハードルが低かったから取り組みやすかったんですけど、Zoomの壁紙は、自分で掲げたのに実践していなかったら恥ずかしいなと(笑)。設定自体は簡単だけど、意識には深く影響していますね。
Slackスタンプはみんなが気軽に押したものを自動的に専用チャンネルにまとめてくれるので、それを見て自分も積極的に使うようになりました。
こうやってPCVに触れる機会が自然と増えたので、自分自身、PCVがどんどん浸透してきている実感があります。
PCVによって、自分の行動が変わった!と感じるところは?
ーやはり取り入れやすさ&自然に取り組みたくなる点が功を奏したんですね。ふじさんと麗ちゃんは、PCVができる前と後で自分の行動に変化はありましたか?
藤)以前よりも声かけする頻度が高まりましたね。普段プロジェクトに参加している時は引っ込み思案タイプなんですが(笑)、PCVの後ろ盾があることで、積極的に関わっていけるようになりました。
言うか言わないか、踏み込んでいいか迷うタイミングはよくありますが、そのような時の判断基準としてPCVが役立っていると感じます。
Slackでの声かけに対してPCVのスタンプがつけられると、「また同じような機会があったら同じように声かけしていいんだ」という気持ちにつながり、より積極的に動けるという好循環が生まれています。
麗)ふじさんの言うように、こういう時はこのように行動したらいいんだ、と安心できるようになったし、今の自分に足りていない部分を考えるきっかけになりました。以前よりも、チームの中で自分はどう動くべきか?と考えるようにもなりましたね。
関)ふじさんと麗ちゃんが所属するアプリチーム(通称、アプリーズ笑)はバリュー賞最多選出チームなんだよね。
ふじさんは昨年、麗ちゃんは今期と先輩後輩で受賞しているわけだけど、バリュー発揮者をたくさん生むチームの秘訣って何かあるのかな?
譲)フロントエンドチームとしても良い部分はぜひ盗みたいです(笑)!
藤)実はPCVを実施する前から細かな部分まで口を挟む文化はありますね。最後にチームメンバーにレビューしてもらうのですが、細部までチェックし、気になる部分は遠慮なく伝えるようにしています。
麗)確かにそうですね。私はふじさんの背中を見て学ばせてもらいました(笑)。細かくチェックが入ることが分かっているから、自分できっちり確認するようになりますし。
関)なるほど、バリューやPCVって体現している人がチームにいると、それを見て続いていくものなのかもね!
藤)アプリチームはそもそもマネージャーが口を挟んでいくタイプの人なので(笑)。僕はマネージャーから学びましたよ(笑)。
ー良い行動が継承されている素敵なチームなんですね!ちなみに、指摘し合うなかでムッとすることはないんですか?
藤)僕は「改善点を見つけてくれてありがとう」と気持ちよく受け止める文化になっていると思ってるんですけど。むしろ指摘がないとさびしいですね(笑)。
PCV策定後、チームにも良い変化が…
ーちょうどアプリチームの話が出ましたが、PCVができたことによって、チームの雰囲気や仕事の進め方などに変化は感じますか?
成)今までも「あの人、良いバリューを発揮してるね」という会話はあったけれど、PCVという共通言語ができたことによって、「PCVで言う、〇〇だよね!」と、より具体的に称賛できるようになりました。自分自身の行動のヒントになり、より良いアクションを起こそうという人が増え、結果的に良いバリューが伝播しやすい空気になったと感じています。
譲)会社に誉める文化が広がり、チームの雰囲気が向上したと思います。良い行動をした人に対して「その動きいいね」「ナイス〇〇だよ(PCVの項目)」と言った声かけが、口頭やSlackのスタンプで前より見受けられるようになりましたね。ココナラで評価される動きとは?という行動指針がより見える化できているとも思います。
ー今までは感覚的に「いいな」と感じていた行動が明確化したということですね。
じょーじさんは今期からチームマネージャーになったとのことですが、チームをマネジメントしていく中でもPCVは生かしていけそうですね。
譲)チームメンバーを褒めたり、アドバイスをする上でPCVという軸ができたのでやりやすいです。受け取る側も「PCVの考えに乗っ取ってこうした方が良いんじゃない?」と言われる方がどのように改善していけば良いかが明確だと思うので、チームビルディングにもPCVはどんどん活用していきたいです!
PCVプロジェクトは今後どうなる?
ー現在は1期メンバーが企画した浸透策を実施しつつ、2期メンバーが更なる浸透・維持のために動き出しているとのことですが、今後についてはどのように考えていますか?
ぺん)2期メンバーは1期メンバーによる成果と現在のモメンタムをさらに拡大していくことをテーマにしています。具体的には新入社員のオンボーディングへのPCV浸透施策の組み込みや、表彰施策なども企画を進めています。
関)ココナラは今年新卒採用という新しい試みを始めた一方、中途採用も引き続き進めていくので、ココナラの雰囲気や文化を理解するためにもPCVは非常に役立つのではないかと思いますね。新しく入ってきたメンバーも同じ熱量で業務を進めていけるよう、PCVを活用しながらバックアップしていきたいです。
ぺん)推進チームを作っているのには、PCVについてしっかり考えてくれたメンバーが推進チームを卒業した後、今度は周りに良い影響を与えていってほしいという裏目標があるんです。
なので、今後も推進チームはメンバーを入れ替えて続けていくつもりです。3期はぜひ新卒メンバーが手を挙げてくれたら嬉しいですね。
ーPCVを体現し、伝播するメンバーがどんどん増えていくのは会社全体にも非常に良い影響を与えそうです!
発足したばかりの2期目ですが、なるちゃんと麗ちゃんは推進メンバーとして活動し始めていかがですか?
成)今まで勝手に推進していたのとは違って(笑)、どんな策なら効果が出るのかを考え、具体案に落とし込まなくてはいけないので難しいですね。ただ、新卒や中途採用で入ってきた新しいメンバーにもいいなと思ってもらえるよう、伝える方法を考えるのは楽しいです。
麗)どうしたら新しく入ってきた人に伝わるかを考えるのは難しいなと実感しています。1期メンバーは大変だったんだろうなと…。とはいえ、せっかく選んでもらったので良い結果が出せるように頑張りたいです!
プロジェクトに関わる中で改めて感じた、ココナラの良さ
ー1期メンバーはPCVプロジェクトに関わるなかで改めて感じた、ココナラの良さなどはありますか?
譲)推進チーム発足から「メンバーへのインプット」「企画の予選・本戦」「1回目の浸透策実施」まで約2ヶ月半と、スピーディーに進んだのはココナラならでは。新しい行動指針を浸透させるという難しい課題でしたが、1人がボールを抱えず、みんなでやり切るぞ!という気持ちでやり切った感があります。推進メンバー一人一人がPCVが目指す世界観に共感したことも大きいですね。
藤)僕はココナラのバリューに惹かれて入社を決めたのですが、PCVの取り組みの中でもBeyond Bordersを感じられました。組織を横断し、壁を作らない文化が良いな、と改めて感じましたね。
バリューの発揮やPCVの実行など、評価から抜け落ちがちな観点をしっかり評価してくれる点もココナラの良さ。結果が伴う行動も見てもらえているのは、プロジェクトの円滑な運営やメンバーの働きやすさにもつながっていると感じます。
ーオーナーはプロジェクトを指揮するにあたり、苦労したことや大変なことはあったのでしょうか?
ぺん)裏側での苦労はたくさんありましたね。開発行動指針というふわっとしたプロジェクトだからこそ、最初にゴールを可視化し、簡潔に伝えなければいけないし、先ほども話したように上から目線にならないよう、伝え方に関しては何度も議論を繰り返しました。誰が発表するかや言葉選びに関しても何度も練り直したんですよ。だから、さっきのじょーじくんの「ゴールを明確にしてくれていたのが良かった」の言葉には救われました。
PCVが大元のバリューに紐づいているかも何度も確認したし、PCVをどのように評価へ繋げるかの議論にも時間をかけました。ふじさんの「きちんと評価される点が良い」という言葉を聞いて、仕掛けたことがちゃんと伝わっているということが分かり、感動しました!
ココナラのプロダクト開発に関心がある方へメッセージ
ーここまでのお話で「ココナラで働いてみたい」と興味を持った方へ向けて、最後にメッセージをお願いします!
関)ココナラでは上流工程の企画面からはじまり、エンジニアとして働く領域が無限に広がっています。自分の仕事がサービスの拡大にどのように影響するか、ダイレクトに感じられるのも魅力。ココナラの働き方に共感してくれる人はぜひお待ちしています!
ぺん)ココナラでは“良い成果は良いスタンスから生まれる”と考えています。事業成長のためには組織の成長=一人一人のスタンスの成長が不可欠ですから。
そして事業成長と組織文化の両方をみんなで作っていこう!というのが私たち「チーム・ココナラ開発」の仕事の流儀。このスタンスに興味・共感を持った方はぜひ来てください!
ココナラでは様々な職種で募集を行ってます!
ご興味をお持ちいただけた方はぜひお気軽にご連絡ください!