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VPoE対談「2人体制になったVPoEとココナラエンジニア組織のこれから」

2024年9月より、ココナラに新たにVP of Platform Engineeringのポストを設け、宇都宮紀陽が就任しました。 
VP of Product Engineeringの村上正敏との2人体制となったVPoE。なぜ2人体制の形を取るに至ったか、ココナラエンジニア組織の今とこれからについて、対談セッションを実施しました。 

村上正敏(写真左) 
2007年より株式会社日立製作所 システム開発研究所に入社し、エンタープライズシステム開発における先端研究に従事。2014年に退職後、Web系ベンチャー企業を中心にエンジニアリーダーとして大小さまざまなプロダクト開発を経験。2016年にエベリスト株式会社にCTOとして参画・サービスの売却を経て、2019年6月よりココナラに入社。 

宇都宮紀陽(写真右) 
2001年ヤフー株式会社に入社し、検索エンジンのコアコンポーネント開発や検索プラットフォーム構築を担当。2013年KDDIグループ傘下となった株式会社スケールアウトに入社し検索事業を起業。2015年Supership株式会社に統合以降は開発した検索技術ソリューションの提供を推進し、2020年からはCTO,CISO に就任し経営課題に取り組む。2023年5月からメルペイに参画しVP of Engineeringを務めたのち、2024年5月に株式会社ココナラへ入社。 

VPoE 2人体制への道 

―お二人ともVPoEとのことですが、村上さんはVP of Product Engineering、宇都宮さんはVP of Platform Engineeringなんですよね? 村上さんは”プロダクト”で、宇都宮さんは”プラットフォーム”というところで、具体的に業務内容の棲み分けをされていらっしゃるのでしょうか。

 村上:カッチリ棲み分けをしているわけではなく、オーバーラップする部分も多いのですが、それぞれが得意分野を受け持つという形で、私はプロダクト、宇都宮さんはプラットフォームとして名称を分けています。 
 
宇都宮:私はプロダクトの裏側で共通的な機能を生み出すプラットフォーム分野で、村上さんはプロダクトの機能開発分野で、というイメージですね。 
 
村上:ただ、チームメンバーにとって分かりやすいように、という目的で名前を変えているというのが大きいので、2人体制のVPoEとして一緒にココナラのエンジニアリングをマネジメントしています。 

―VP of Platform Engineeringというポジションは宇都宮さんが入社されてから新設されたということですが、元々は村上さんが一人でVPoEの業務を担っていたのでしょうか。 

 村上:はい。もともとは私一人で、プロダクト開発関連の戦略立案、ロードマップ作成、実践などを担当していました。ただ、事業が大きくなりチームメンバーも増え、あらゆる方向性に広がっていき、一人では抱えきれないと感じるようになっていました。 
広範囲になっていくと、ひとつひとつの課題やプロジェクトと深く向き合えていないということも実感していました。 

―それで、2人体制にしようという運びに? 

村上:そうですね。あとは、私自身の能力的な限界もありました。スタートアップ中心でやってきたので、大きい組織やビッグテックでの経験が無く、その部分で力になってくれる方に入っていただけると心強いな、と思っていました。 
その点、宇都宮さんは大きな組織での経験も豊富で、自分とは違った視点を持ってチームに入ってくれると期待していました。 

―宇都宮さんは、ココナラからのオファーを受けて入社を決めたと伺いました。村上さんは、宇都宮さんがオファーを受けていたということは前からご存じだったんですか? 

村上:はい、宇都宮さんが入社される前からお話はしていました。 
 
宇都宮:そうです。前回のインタビューでもお答えした通り、ココナラからオファーを受けて1年後に入社したんですが、そのオファーを受けた当時に村上さんとは一度お会いして話しました。 
 
村上:だから、事前にどういった方か分かった状態で一緒に仕事ができるようになったことはうれしかったですね。 
 
宇都宮:私としても、村上さんと事前に話せて良かったです。経営陣が見ている課題と、現場での課題は異なる部分もあるので、現場の声を聞くことができてイメージが掴めました。 

VPoE 2人体制のココナラエンジニア組織の今 

―宇都宮さんが入社されて、新たにVP of Platform Engineeringというポジションを作ることになった経緯を教えていただけますか? 

村上:宇都宮さんが入社する前から、VP of Platform Engineeringというポジションを作っていて、そこに入ってもらおうと思っていたわけではなく、入社されてから2人で相談して決めていきました。 
 
宇都宮:ココナラに入って色々見させていただく中で、何が必要か、どうアプローチしていくか、ということを考えながら、村上さんと相談して2人でやっていこう、と。 
 
村上:それでVPoEというポジションで2人でやっていくことにしたのですが、それぞれの得意分野で名称は分けておこうということで「プロダクト」と「プラットフォーム」で名前を変えた形になりました。 
 
宇都宮:村上さんが最初に言ったように、オーバーラップしているところもありますし、「お客さまに対する価値提供」という部分は同じです。その価値提供をどうやってするのかという「ハウ(How)」が違うというだけなので、同じ方向を見ながら一緒にやっているという感じですね。 

 ―実際、2人体制になって、いかがですか? 

村上:やはり変わりましたね。一人だけだったときは、とにかく色々なものを抱えすぎていました。そこが宇都宮さんにも任せられるようになり、専念して深堀りできることが増えました。限られた時間の中で、あれもこれもはできないので、”狭く深く”ができるようになって良かったです。 
エンジニアリングとして何かが大きく変わったということは無いのですが、宇都宮さんの提案で「開発本部」という名称を「エンジニアリング推進本部」という名前にリニューアルしました。 
 
宇都宮:エンジニアリングは開発した先が大事だと思っていたので、ネーミングの変更を提案させてもらいました。 
開発したプロダクトやプラットフォームに対し、ユーザーさんからフィードバックを頂いて、そこからさらに改善していくという流れで、永続的に推進、発展させていくことが真髄なので、この名称に変えたらどうかと。 
 
村上:社員にも、この考えや名称変更の背景を説明することで、改めて共通認識を再確認できましたし、ありがたい提案でしたね。  

これからの取り組みと将来のビジョン 

―ココナラのエンジニアリングとして、今後のお二人の取り組みについて教えてください。 

村上:これまでのスキルマーケットという大きな軸に注力していましたが、今は第二創業期という位置づけで多角化を推進しており、会社全体としてあらゆる知識・スキル・経験が揃うプラットフォームを目指す段階に入っています。この流れの中で、さまざまなエンジニアリング要素を追加したり、ブラッシュアップしたりする必要があります。私たちは「ココナラ経済圏」と呼んでいるのですが、この経済圏を広げていくために、新しい取り組みに注力していきたいですね。 
 
宇都宮:エンジニアリングの体系立てられた手法というものがありまして、大きな企業やサービスでは実施されているのですが、チームを分けて連携していくことで事業のスケールが大きく成長していく中でもそれぞれが滞りなく対応できるような組織づくりを目指しています。村上さんとも話しながら、これからのココナラの中でのエンジニアチームの体制については、徐々に整備していきたいと思っています。 

―ココナラというサービス全体で見て、お二人の中に将来的なビジョンや、こうしていきたいといった展望はありますか? 

宇都宮:フリーランスの方や個人事業主の方がリスクの無い状態で自分の事業ができるプラットフォームを作ることで、多様な働き方、多角化を実現したいという想いはありますね。出品者も購入者も、そして社会的貢献という視点で見ても良い価値を生み出せる「三方良し」を目指したいです。 
 
村上:今の宇都宮さんの「三方良し」はとても共感するところがありますね。ココナラのビジョン・ミッションでも掲げられていますが、「ユーザー価値」に重きを置いてココナラのサービスを展開していきたい想いがあります。売れる、儲かる、ということだけでなく、自己実現であったり人生や生き方の実現というところに貢献したいですね。 

ココナラにおけるエンジニアリングの魅力 

―最後に、ココナラでのエンジニアリングの魅力や、ココナラで働くことのやりがいを教えてください。 

宇都宮:一言で言うと「チャレンジしがいがめちゃくちゃある」ですかね。一般的なECよりも複雑かつユニークなマッチングプラットフォームなので、もちろん難しさもありますが、どんどん深みにはまっていくおもしろさがあります。社会課題解決にも繋がる意義あるサービスに携わりながら、エンジニアとしてもチャレンジできるという面で、非常に魅力的だと思っています。 
 
村上:今もそうですし、これからも社会的に”なくてはならないもの”を作っている、”求められているもの”を生み出している、という点は大きなやりがいですね。また、エンジニアリング面に関しては、大量のアクセスがある中でのチューニングをするなど、責任ある業務を経験することができますし、一方でプロダクト開発の0→1の楽しさも味わえるため「一粒で二度おいしい」環境であるところが魅力です。 


最後までお読みいただきありがとうございました。
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